@pom11_25です。
今回は、繊細な気質として知られるHSPの特徴や有利な特性、活かせる仕事について解説いたします。
何気ない日常生活の中で、他者の言動で感傷しやすい、物事に共感しやすい、なんとなく疲れやすいといった違和感を抱くことがある人もいるのではないでしょうか?
それらに当てはまる場合、もしかすればHSPの気質を持っているのかもしれません。
HSPは感受性が高く、とても繊細な心を持つ人として知られています。
仮に、HSPに該当しているにも関わらず、その気質をしっかり理解していない場合は、漠然と生きづらさのみを感じてしまうことになります。
今回は、そんな繊細な人の生きづらさを解消すべく、HSPの基礎や特徴をはじめ、有利な特性とそれを活かせる仕事についてご紹介いたします。
この記事を読んでいただくことで、HSPの気質と上手く付き合っていく術を知っていただけるはずです。
ぜひ最後までご覧ください。
HSPとは
HSPとは、Highly Sensitive Person「ハイリー・センシティブ・パーソン」の略称で、「非常に繊細な人」を意味する言葉です。
1996年にアメリカの心理学者らによって提唱されたもので、感受性が高く精神的に疲れやすい点が主な特徴とされ、生まれながらにしておよそ5人に1人がこの気質を持っていることが判明しています。
なお、HSPは後天的に発症することはなく、先天的に持っている気質であることも分かっています。
また、あくまで生まれ持った気質であり、病気としての認識はされておりません。
提唱されてから長い期間を経ているものの、気質を生まれ持つ割合や病気として扱われていない点から、あまり周囲の理解は進んでいないのが現状です。
むしろ、中にはそもそもHSPを知らなかったり、HSPに対して「甘え」「胡散臭い」「気にしすぎ」といった見方をしたりする人もいます。
そうしたところから、現代において、HSPは大きな生きづらさを抱えてしまうことが指摘できます。
そして、そんな漠然とした生きづらさを放置しておけば、周囲との違いやそれによって生じる溝から自己嫌悪に陥りやすく、様々な心の病にも繋がる可能性があるのです。
この点から、HSPはその特徴を明確に把握し、しっかり適した生き方を選択することが重要であると言えるでしょう。
HSPに該当する人の特徴は?
HSPの気質や生きづらさについては、知っていただけたと思います。
では、そんなHSPには、具体的にどのような人が該当するのでしょうか?
以下では、具体的な特徴について見ていきましょう。
認知した情報の処理が深い
HSPの特徴の一つとして、とても思慮深い点が挙げられます。
なお、その特徴から、実際にとりがちな行動には下記のようなものがあります。
- 物事を多角的にとらえ、延々と考え込む。
- 行動に移すのに時間がかかる。
- 物事に対する最善策を模索する。
こういった部分から、理解を得られない人からは「行動力がない」「考えすぎ」「神経質」などと思われることが多くなります。
刺激に対してとても敏感
外部からの刺激に対してとても敏感でストレスを感じやすく、身体的にも精神的にも疲れやすいといった特徴もあります。
なお、実際にHSPがストレスを感じやすい状況には、下記のようなものが挙げられます。
- 多くの人で混雑している。
- 大きな音が継続的に聞こえる。
- 他者に怒られる。
こういった部分から、HSPは仕事においては勤務外でも疲弊してしまったり、私生活においてはアウトドアを好まなかったりするという点が指摘できます。
共感力が高く感情が変動しやすい
HSPの特徴として、共感力が高く感情の変動が激しいことも挙げられます。
具体的には、例えば下記のような状況・感情の変動が起こり得ます。
- 他者が怒られていると、自身の気分も落ち込んでしまう。
- 映画などで感情移入しやすく、喜怒哀楽を感じる。
- 相手の感情を読み取り、それに適した感情・言動を向ける。
こういった部分から、HSPは感情の起伏が激しく、精神的に疲弊しやすかったり、気分が落ち込みやすかったりすることが指摘できます。
また、共感は直接の言動に限らず、文面などでも同じく発揮されるため、SNSなどの利用にも注意が必要です。
些細な刺激を感じとる
HSPは他者の言動や環境における、些細な刺激を感じとってしまうことも指摘されております。
なお、それらの些細な刺激には、具体的には下記のようなものが挙げられます。
- 相手の仕草や言動で、感情や考えが分かる。
- 些細な音や臭いに反応してしまう。
- 人の視線が気になってしまう。
こういった部分から、HSPは人と接することに苦手意識があったり、集中すべきシーンであまり集中できなかったり、人目のある場所では本来の実力を発揮できなかったりすることがあります。
HSPの有利な特性
一見、デメリットが多いように思えるHSPですが、裏を返せば優れた部分も多く有していると言えるのです。
それらを把握した上で、仕事などに上手く活かすことができれば、生きづらさの緩和にも繋げることができます。
以下では、生活において有利になるHSPの特性について見ていきましょう。
問題解決能力が高い
HSPは思慮深く細かな部分にも気づける特徴があることから、優れた問題解決能力を発揮します。
あらゆる場面において、物事の本質をとらえつつ様々な解決策を見出すことができ、その中から最適解を導き出すことができるため、問題に直面した際にも難なく解決することが可能です。
無論、問題を解決するにあたっては、知識量も必要になってきます。
また、問題に直面する以前に、そもそも問題になり得る部分にも気づくことができるため、危機管理能力にも優れていると言えるでしょう。
能力の上達が早い
共感力が高い点で、HSPは想像力が豊かであることも特性の一つに挙げられます。
そして、想像力が高いことにより、物事を進める際の効率を考えたときに、どんな手段でどのように進めればより効率的になるのかを容易にイメージすることが可能になります。
その結果、最も効率的な手法をとることができ、能力の上達がほかの人よりも早いといった優位な点が指摘できるのです。
見方を変えれば、無駄な努力を避けられ、適切な努力を行えるということにもなるでしょう。
交友関係で失敗しにくい
HSPはストレスに敏感である点から、ストレスを被り一緒にいるべきでない相手を自ずと避ける傾向にあります。
その点から、自分と波長の合う人のみと交友関係を築くことが多く、他者を不幸に陥れるような人との関係は築きません。
交友関係を築く相手を間違えないことから、その部分で特段大きな悩みを抱えずに済むことが考えられるのです。
ただ、職場内などの人間関係をコントロールできない場所では、やはり人との関わりを避けることができないため、大きく消耗してしまう点が指摘できます。
HSPに向いている仕事は?
前記のように、HSPには特出した能力・有利な特性も見られます。
では、それらの特性を活かし、生きづらさを緩和するためにはどのような仕事を選べば良いのでしょうか?
ここでは、HSPにおすすめの仕事についてご紹介します。
クリエイティブな仕事
クリエイティブな仕事は、豊かな表現力を持つHSPと非常に相性の良いものです。
独自の世界に没頭できるため、周囲を気にしすぎることもあまりありません。
なお、クリエイティブな仕事には、ライター・デザイナー・プログラマー・イラストレーター・カメラマン・動画編集といったものが挙げられます。
上記の仕事の中でも、インターネットを通してリモートで行える働き方であれば、人と接するストレスや緊張感を抑えられるため、よりHSPに適した仕事環境となるでしょう。
また、これらのクリエイティビティが求められる仕事は、技術力を磨けば手に職を付けられるため、最終的に個人で伸び伸びと仕事を行える点も魅力と言えます。
動物と関わる仕事
共感力が高く細かな部分に気づける点で、HSPは動物と関わる仕事にも向いています。
ほかの人よりも動物と打ち解けやすかったり、体調の変化に気づきやすかったりといった点で適任です。
なお、動物と関わる仕事には、ペットショップ店員・ペットシッター・トリマー・動物園や水族館の飼育員などが挙げられます。
いずれも現場での仕事となるため、人間関係を切り離すことはできませんが、動物が相手となる点でストレスを感じづらく、むしろ精神的な癒しになる利点が考えられます。
人の悩みを聞く仕事
人の悩みを聞く仕事も、HSPに適する仕事の一つです。
多くのことに気づき様々な感情を抱くHSPだからこそ、人のあらゆる悩みに共感し寄り添うことができます。
なお、人の悩みを聞く仕事には、カウンセラー・メンタルトレーナー・社会福祉士・コンサルタントなどが挙げられます。
密に人と関わる仕事になりますが、共感力や問題解決能力がある点で、相性が良く評価されやすい仕事と言えるでしょう。
まとめ
今回は、HSPの基礎や特徴をはじめ、当該者の有利な特性と適する仕事についてご紹介しました。
- HSPは「ハイリー・センシティブ・パーソン」の略称で、非常に繊細な気質を持つ人のこと。
- HSPには、認知した情報の処理が深い・刺激に対してとても敏感・共感力が高く感情が変動しやすい・些細な刺激を感じとるといった特徴がある。
- HSPには、問題解決能力が高い・能力の上達が早い・交友関係で失敗しにくいなどの有利な特性がある。
- HSPに適した仕事には、クリエイティブな仕事・動物と関わる仕事・人の悩みを聞く仕事などが挙げられる。
HSPは生まれ持った気質であり、治すことができないものです。
しかしながら、HSPに対する世間の理解はまだまだ進んでいません。
つまり、現状は自らが可能な限りストレスに感じることを排除し、上手く付き合っていくほかないのです。
付き合い方を間違えれば、うつ病などの精神的な病気を発症させる可能性もあります。
HSPに当てはまると感じるのであれば、恥じずに自分の気持ちに正直になり、その気質に適した生き方を選ぶようにしましょう。
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